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「灘のけんか祭り」3年ぶりの熱気、子どもらウズウズ アナウンス練習や住民指導の太鼓授業 姫路

2022/10/04 05:30

 今年、3年ぶりに屋台練りなどが予定される松原八幡神社(兵庫県姫路市白浜町)の「灘のけんか祭り」。14、15日の本番を前に地元の小学校では祭りを題材にした特別授業が復活し、中学校では祭り当日に練り場で流すアナウンスの練習に熱が入る。3年ぶりの熱気を感じ、子どもたちも目を輝かせて取り組んでいる。(山本 晃)

 同神社そばの白浜小学校では9月28日、祭り太鼓をたたく体験授業があり、3年生約110人が挑戦した。

 同校は旧灘七カ村(地区)のうち、松原、中村、宇佐崎地区が校区に含まれる。授業は20年以上続いているといい、地元の高年者クラブや自治会も協力した。

 この日、子どもたちは居住地区別に分かれ、それぞれのイメージカラーの鉢巻きを締めて参加。会場となった体育館には、かつて祭りで使われていた太鼓などが並べられ、指導役の氏子を含め4人ずつが周りに座り、リズムよくたたいたり、シデ棒を振ったりした。

 宇佐崎地区の女子児童(9)は「たたいたらドン! と大きな音が響いてびっくりした。お祭りも楽しみ」と笑顔だった。

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 例年、松原八幡神社前やお旅山の練り場で流されるアナウンスを担当するのが、地元の市立灘中学校の放送委員たちだ。3年ぶりに復活が決まり、担当に選ばれた生徒たちが練習に励んでいる。

 中学生による放送は少なくとも30年以上続いており、灘中では例年、「けんか祭りの放送がしたい」と放送委員を志望する生徒もいるという。原稿は各地区オリジナルで「いよいよ木場屋台の登場です」といった案内のほか、屋台の装飾などの見どころも紹介。いずれも地区を担当する生徒が当日、会場の放送席から読み上げる。

 9月には地元の集会所で、各地区の祭り関係者を前にリハーサルが複数回開かれた。生徒たちは原稿を読んだ後、氏子らから声量やスピード、用語のイントネーションまで細かなアドバイスを受けていた。

 今年の「年番」の八家地区を担当する3年福井梓月(しづき)さん(14)は「大役を担う責任も感じるけど、放送を通じて多くの人に灘の祭りの魅力を届けたい」と意気込みを語った。

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