出品作を手に、個展への思いを語る安保真さん=稲美町内のアトリエ
出品作を手に、個展への思いを語る安保真さん=稲美町内のアトリエ

 紙の上の水滴に墨を落とし、にじませた跡で描く独特な墨絵技法「滲(にじ)み画」を確立したことが評価され、国際的な賞を次々に受けている画家・安保真(あんぼまこと)さん(62)=稲美町在住=の個展が、姫路市南町の山陽百貨店本館で開かれている。フクロウやネコを主なモチーフに、動物たちのかわいい表情を繊細に表現している。11月5日まで。(藤本賢市)

 安保さんは北海道佐呂間町生まれ、千歳市育ち。デザイン専門学校を卒業後、会社勤務などを経て1993年から、フリーデザイナーとして活動してきた。

 「滲み画」の技法は同年、テーブルクロスに付いたコーヒーのしみから着想。紙の上でにじみを重ねることで濃淡を表現でき、筆跡が全く残らないことから、自然な流れの線を描けることに気付いた。