60年にわたり地域医療を支えた診療棟の待合で思い出を語る吉田智子さん=姫路市福中町
60年にわたり地域医療を支えた診療棟の待合で思い出を語る吉田智子さん=姫路市福中町

 モダンなたたずまいが特徴で戦後復興期に開業した旧野中外科(兵庫県姫路市福中町)の診療棟と病棟が国登録有形文化財の指定を受けることが決まった。名物院長だった故野中仁作(にさく)さんが1957年に開業し、2018年に99歳で引退するまで約60年間、地域医療を支えた。長女の吉田智子さん(69)は「思い出の詰まった建物を残すことができてうれしい。活用も考えたい」と喜ぶ。(井上 駿)