妻鹿漁港に次々と水揚げされる「ぼうぜ鯖」=姫路市白浜町
妻鹿漁港に次々と水揚げされる「ぼうぜ鯖」=姫路市白浜町

 播磨灘に浮かぶ坊勢島(姫路市家島町)近海で養殖されたマサバ「ぼうぜ鯖(さば)」の出荷が始まった。坊勢漁業協同組合が手がけるブランド魚で、秋が深まり水温が低くなると、身に脂が乗ってくる。食通もうなる逸品を広く食べてもらおうと、同漁協と連携する姫路観光コンベンションビューローもPRキャンペーンを展開している。(辰巳直之)

 ぼうぜ鯖の養殖は、偶然がきっかけで始まった。アジを育てていたいけすの中にサバが紛れ込み、そのまま成長。味が評判を呼び、2001年から養殖に取り組みだした。

 例年5~6月に子サバを近海で取り、海上の大型いけすで蓄養する。餌は播磨灘で取れるカタクチイワシなど。より自然に近い状態で成長させ、身が肥えた秋から翌春にかけて出荷する。

 昨年から、11月1日を販売の解禁日に設定。同漁協直営の「姫路まえどれ市場」(同市白浜町)は今年、10月31日に約600匹を仕入れた。担当者は「サイズは少し小ぶりだが、丁寧に育てているので味も脂の乗りも変わらない」と胸を張る。年内の販売は、昨年から育てる「2年もの」が中心になるという。

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 同ビューローは、ぼうぜ鯖を含む地元海産物のほか、地酒やクラフトビールを対外的にアピールしようと、キャンペーン「おいしい姫路の旅~姫路まるごとレストラン~」を11月1日からスタートさせた。

 姫路市内の対象ホテルに宿泊した人に限り、千円のクーポンを購入すると、対象飲食店で2千円相当の各店舗オリジナルメニュー「おいしい姫路セット」を味わえる。対象のホテルと飲食店は、同キャンペーンの公式ホームページで確認できる。来年2月末まで。