幼稚園の緑化事業に芝を提供しているABCゴルフ倶楽部=加東市永福
幼稚園の緑化事業に芝を提供しているABCゴルフ倶楽部=加東市永福

 ゴルフ場で不要になった芝を緑化事業に使ったり、間伐材を丹波焼の登り窯で活用したり。加東市永福のABCゴルフ倶楽部(くらぶ)が、他の民間事業者と連携するなどして持続可能な開発目標(SDGs)を意識した取り組みを進めている。廃棄物の再利用のほか、レストランでの地産地消メニュー、備品の脱プラスチックなども推進。岡村清司社長(62)は「社会のためにできるところから取り組み、ゴルフ場に抱くイメージが変わるきっかけになれば」と話す。(岩崎昂志)

 同倶楽部はプロのゴルフトーナメントを開催する本格的コース。以前からグループ会社全体でさまざまなSDGs関連の事業を進めているが、同倶楽部では特に2022年度から取り組みを加速させ、毎年アクションプランを作成しているという。

 これまで廃棄していた芝の活用は昨年、幼稚園などの緑化事業を手がける神戸市のコンサルティング会社「SP」の呼びかけに応じて始めた。同倶楽部によると、プレーに適さない「ティフトン芝」と呼ばれる種類がコースに混じってしまうことから、定期的に芝を張り替える。その芝の一部を無償でSPに提供し、既に尼崎市の幼稚園2カ所で園庭の緑化に活用された。