静岡県伊東市長選の投票をする有権者=14日午後、伊東市
 静岡県伊東市長選の投票をする有権者=14日午後、伊東市

 静岡県伊東市の田久保真紀前市長(55)が学歴を巡る問題で失職したことに伴う市長選は14日投開票され、田久保氏の敗北が確実になった。元市議杉本憲也氏(43)=国民推薦=と元職小野達也氏(62)=自民推薦=の激戦。過去最多9人が立候補し、学歴問題対応の是非や市政の立て直し策を主な争点に論戦を交わした。可能性が指摘された再選挙は回避された。

 5月の市長選で初当選した田久保氏は、市広報誌で「東洋大卒」とプロフィルを紹介したが、実際は除籍だった。市議会は説明責任を果たさず市政に混乱を招いたとして2度の不信任決議を可決。田久保氏は失職した。今回の出直し選では、学歴問題について言及せず、交流サイト(SNS)を活用しながら「しがらみや利権と戦う」と改革を掲げたが、支持は広がらなかった。

 他に立候補したのは、元観光推進団体役員利岡正基氏(52)、スポーツインストラクター石島明美氏(58)、NPO法人代表岩渕完二氏(73)、会社役員黒坪則之氏(64)、元会社員大野恭弘氏(58)、漫画家鈴木奈々子氏(52)。