大阪・関西万博の会場で30日、多可町中区糀屋の縫製小売業「ソーイング竹内」が、人気ユーチューバーの岡田康太さんとコラボ企画した播州織のエプロンなどを販売する。廃棄食材や植物を使って染めるなど、環境に配慮した同社の製品やものづくりの過程を、国内外からの来場者にアピールしたいという。音楽ライブやトークショーも行う。(金井恒幸)
■エプロンやランチョンマット…環境配慮の製品アピール
万博出展は、県の体験型観光事業「ひょうごフィールドパビリオン(FP)」のフェスティバル(26~30日)の一環。同社の製造過程見学などのプログラムがFPに認定されており、取り組みを広く発信するために参加する。
奈良県出身の岡田さんはピン芸人として活動しながら、チャンネル「岡田を追え!!」で動画を配信し、そこでの肩書は「港区家賃3万7千円男」。同社の工場を訪れ、ミシンを踏むなど製作過程をユーモラスに紹介した動画がヒットした。昨年5月に西脇市であった「播州織産地博覧会(播博)」では自らコラボ製品を販売し、話題を集めた。
万博会場では岡田さんも参加し、同社のキッチン周りの製品を扱う社内ブランド「ビーエフ キッチン」から、エプロンやランチョンマットなどのコラボ製品を中心に販売する。
岡田さんの顔写真と決めぜりふの「ベリーウマーバ」の刺しゅう入りで、今月上旬から、ヨモギ色など4色の製品を新規開発した。購入者には限定動画が視聴できる特典もある。会場では購入者へのサインにも応じる。
同社としては、環境に優しいオーガニックコットンの使用など、社の姿勢も伝えたいという。播州織のハンカチを来場者にプレゼントする企画もある。
また、岡田さんが歌詞を手がけた曲などを披露するライブを開催。岡田さんと同社営業部の竹内祐太さん(31)が、コラボ企画や動画の秘話などをテーマにトークショーを予定する。
竹内さんは「万博会場で播州織のものづくりに興味を持ってもらい、西脇市まで足を運んでもらえるようにしたい」と期待する。岡田さんは6月1日に西脇市である播博でも、昨年に続きコラボ製品を販売する。