「温厚で優しかったな。あなたの心は、今のまちに生かされているよ」
阪神・淡路大震災から27年。あの日、壊滅的な被害を受けた神戸市長田区に住む池田美代子さん(78)は、亡き夫の隆さん=当時(59)=をしのんだ。
池田さん一家の自宅は焼失した。それでも、自治会長だった隆さんは悲しみをこらえて復興に奔走。行政と意見が対立しがちな区画整理でも、住民からの相談によく耳を傾けつつ、「痛み分けや」と調整した。
「ばらばらになったなじみの人たちが早く、またここで仲良く住めるようになってほしい」とよく語っていたという。津軽三味線の名取で音楽好きの夫は地域を元気づけるため、「生き抜いて」と歌詞に盛り込んだ歌も作った。だが、発生から半年後に心筋梗塞で急逝。よみがえったまちを見ることはかなわなかった。
「被災地に憩いと安らぎを届けたい」。池田さんは自宅を建て直すと、料理好きだったこともあり、1998年には居酒屋を開業。おでんなどで腕をふるい、近隣の常連らを喜ばせる。
店名の「紙ふうせん」には、隆さんの優しい人柄も込めている。「たたくと簡単に割れる紙ふうせんをそっと扱うように、集まる人に優しくいてほしい」と池田さん。その願い通り、「お客さんはみんな思いやりがあって、悪口ひとつ言わない」と目を細める。
新型コロナウイルス禍で数度の休業を余儀なくされるなど、苦境に立つ。17日に日吉町ポケットパーク(同区)で開かれた追悼行事に臨み、発生時刻の午前5時46分に黙とうをささげ、隆さんにこう強く誓った。
「懸命に復興に尽くしたあなたを励みに、大変な状況を乗り越えるよ。見守ってほしい。“下町のごはんやさん”を守ってゆくから」と。(佐藤健介)
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