舞台上で堂々とした演技を披露する「六甲丹生かぶき」のメンバーたち=神戸市北区日の峰2

 歌舞伎をお手本に農村地域で発展した「農村歌舞伎」の上演会が1日、神戸市北区日の峰2、商業施設コアキタマチショッピングセンターで開かれた。地元で活動する「六甲丹生(にぶ)かぶき」の3歳から70代までのメンバーが熱演。買い物客らを前に迫力満点の見えを切った。(大高 碧)

■「かなしきデブ猫ちゃん」のマルも登場

 農閑期の娯楽として始まったとされる農村歌舞伎。担い手不足などで上演機会が全国的に減少しているが、北区には複数の農村歌舞伎舞台が現存。地域の文化として受け継がれてきた「隠れた伝統芸能」を広く知ってもらおうと企画した。

 「白浪五人男」や「菅原伝授手習鑑~車引~」など3演目を披露。3歳の娘と買い物に来た女性(35)=東灘区=は、「芝居の小技がたくさんあって見ていて楽しかった」と笑顔。神戸新聞朝刊で連載中の創作童話「かなしきデブ猫ちゃん」の主人公マルも駆けつけ、来場者と交流し、写真撮影会も行われた。

 今回の上演は「プレ公演」の位置付けで、本公演は11月5日午前11時半から、あいな里山公園の農村歌舞伎舞台(北区)で行う。「六甲丹生かぶき」と「神戸すずらん歌舞伎」メンバーが出演する。観覧無料。同公園入場料は大人450円、65歳以上210円。小中学生無料。市総合コールセンターTEL078・333・3330