魚類を加工した肥料「魚肥」に注目し、江戸時代の兵庫津の繁栄を伝える企画展「イワシとニシンと兵庫津の商人-江戸時代、サカナは肥料だった」が、神戸市兵庫区中之島2の県立兵庫津ミュージアムで開かれている。荷物の取り次ぎ役「諸問屋(しょどいや)」の文書など55点が、魚肥の流通と、酒造など兵庫の産業との関係を浮かび上がらせる。(長沢伸一)
江戸時代、イワシは干鰯(ほしか)、ニシンは鯡粕(にしんかす)に加工され、木綿や米の肥料となった。流通の中継拠点だった兵庫津には、九州や四国、北海道から魚肥が送られ、それを買う船も集まってにぎわった。