兵庫県立高校再編に伴い、三木北、三木東、吉川の三木市内3校が統合して2025年度に開校する新校の想定設置場所が、現在の三木東高校(同市別所町小林)に決まった。同校は鉄道の駅が徒歩圏内にあり、遠方の生徒が通いやすい立地。普通教室の数が多く、施設面でも充実している。検討委員会で示された重視するポイントに合致し、県教育委員会が17日に公表した基本計画に盛り込まれた。(長沢伸一)
県教委は、3校統合を議論する検討委を8月から計4回開催。新校の設置場所について、生徒が通いやすい通学環境▽施設規模▽学校外の教育資源との連携-の3点を挙げていた。
三木東は神戸電鉄志染駅から徒歩7分の距離。生徒の多くが電車を利用して通学し、神戸市西区、北区からの利便性も高い。一方、三木北は神鉄緑が丘駅から徒歩18分で、吉川は路線バスや自転車を利用する生徒が多い。
三木東の敷地面積は5万1309平方メートル。40人を1クラスとして使用可能な教室数は30に上り、三木北(26室)、吉川(17室)より多い。また、三木東の普通教室棟、特別教室棟は近年、耐震化工事が行われている。
また、統合校の学科について基本計画では「総合学科の設置を検討する」とし、3校が取り組んできた特色ある学びを整理し、選択できる授業群の拡充や新設を協議するとした。
一方、三木市中心部に統合校が設置され、旧吉川町からは遠距離通学を強いられる。25年度からは、旧吉川町と隣接する三田市の高校を受験することが可能となる。三木市中心部よりも近い10キロ圏内に三田市の高校があり、吉川中学校の藤井克成校長は「通学距離は進路選択に関わり、影響が出るだろう。進路指導の際などに不安はある」と話している。
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