バッタくんのおくりものの劇を演じる三木東高校演劇部員たち=三木ホースランドパーク
バッタくんのおくりものの劇を演じる三木東高校演劇部員たち=三木ホースランドパーク

 バッタが自らの羽で音楽を奏で、仲間を元気にしていく「バッタくんのおくりもの」。自閉症の男の子と脳性まひの女の子を登場人物のモデルに、三木市の人たちが創作した絵本だ。その作品を劇や音楽で表現するコンサートが、三木市別所町高木の三木ホースランドパークで開かれた。物語に込められた思いを、高校生たちが舞台で熱演した。(長沢伸一)

 絵本は2017年、三木市ゆかりの音楽デュオ「ムジカドルチェ」の活動を基に有志が制作した。

 同デュオの藤田紀子さん(59)=三木市=の息子悠真さん(24)は自閉症があり、言葉を話すことができない。2歳の時に診断を受け、藤田さんは「頭では理解しているけど、感情がついていかない状態で落ち込んでいた」と振り返る。