「迷路絵本」の世界が楽しめる特別展=豊岡市日高町袮布
「迷路絵本」の世界が楽しめる特別展=豊岡市日高町袮布

 子どもたちに人気の「迷路絵本」シリーズなどで知られるイラストレーター香川元太郎さん、娘の志織さんの作品を紹介する特別展「時空を旅する迷路絵本」が、兵庫県豊岡市日高町袮布の市立歴史博物館で開かれている。数多くの作品の中から、同市や同博物館との関わりが深い迷路など全97点を展示。迷路や探し絵、同博物館ゆかりのクイズなどに挑戦しながら作品を楽しめる。9月26日まで。(阿部江利)

 香川さんは歴史考証や城郭イラストを手がけ、作品が教科書や資料集にも使われている。迷路シリーズは2005年の「時の迷路」を皮切りに歴史や生き物、自然などをテーマに19作品が出ており、途中から娘の志織さんも制作に関わっている。

 同博物館スタッフの守山織衣さん(41)は、子どもが学校で借りてきた「時の迷路」で香川さんを知って面白さにひかれ、「いつか香川さんを招きたい」と企画を温めてきたという。

 会場には「(豊岡と)風景が似ている」「博物館に同じ時代の展示物がある」「お城」などのテーマでスタッフが選んだ原画69点、拡大パネル28点が並ぶ。絵に登場する土器や道具が館内のどこにあるかを探すクイズなどを用意し、鉱山や城などの近隣施設も紹介する。豊岡や出石城下町の古地図で作ったスタッフらのオリジナル迷路も展示する。

 守山さんは「緻密な絵や時代考証で子どもから大人まで楽しめる」とPR。「豊岡では海、山、川や城、コウノトリと、迷路に出てくるものが実際に見に行ける距離にある。絵をきっかけに、本物に出会ってほしい」と話す。水曜休館(8月30日は開館)。午前9時~午後5時。一般500円。同博物館TEL0796・42・6111