第108回全国高校野球選手権兵庫大会に合同チームで臨んだ三木北高校(兵庫県三木市志染町青山6)は2回戦で敗れ、最後の野球部員4人の夏が終わった。来年、同校は三木総合高校に完全に統合され、三木北の野球部は廃部となる。先輩から引き継いだのは野球への情熱と、東日本大震災で被災した宮城県の南三陸高校(旧志津川高校)との絆。4人は「三木北」の名が入った試合球を南三陸に贈る。「自分たちの分も頑張ってくれ」とのメッセージを込めて。(小西隆久)
4人は内野手の磯崎慎平さん(17)、外野手の成瀬司さん(17)、マネジャーの石田妃那(ひな)さん(18)、平田千咲姫さん(17)=いずれも三木市。入学した年の夏まで単独チームだったが、1年秋から多可、2年秋から多可、吉川高校との合同チームで活動してきた。
チーム全体で練習できるのは月3回程度。それ以外は2人で練習に汗を流した。打撃練習では、選手2人が打つためにマネジャー2人が球を拾った。成瀬さんは「マネジャーの2人がいたからこそ練習をすることができた」と感謝する。
最後の試合は大差での敗北だったが「悔いはない」と磯崎さん。熱戦を見守った石田さんと平田さんも「2人だけなのによく頑張ってきた」とたたえる。
南三陸との交流は2011年12月、三木北の野球部などがボランティアで訪れたのをきっかけに始まった。当時、南三陸のグラウンドには仮設校舎が並んでいて試合ができず「思い切り試合をしてもらいたい」と翌12年、三木北の野球部が集めた寄付で南三陸高生を招待した。以来、交互に訪問を重ねたが、新型コロナウイルス禍による中止を挟み、23年が最後の練習試合となった。
4人とも交流は経験していないが、誰も異論なく試合球5ダース(60球)を南三陸に贈ると決めた。「僕らの野球部は学校とともになくなるけど、これからも続く南三陸高野球部の役に立ってほしい」。4人は日焼けした顔に満足そうな笑みを浮かべた。























