「スロースリップ」に迫る神戸大の吉岡祥一教授=神戸市灘区六甲台町
「スロースリップ」に迫る神戸大の吉岡祥一教授=神戸市灘区六甲台町

 今後30年以内に70~80%の確率で起こるとされる南海トラフ巨大地震。その前兆をつかもうと、神戸大が人工衛星による地殻変動データの解析を進めている。着目するのは「スロースリップ」現象。地下深いところで、プレートの境界部分がゆっくりとずれ動く現象で、ずれは最大でも年間数十センチ。人は揺れを感じないこの現象が、巨大地震の引き金になる恐れがあるという。(上田勇紀)