省線(現・JR)元町駅から三ノ宮駅に続く高架南側に広がる三宮自由市場=昭和21(1946)年、ハナヤ勘兵衛撮影「神戸戦災風景」個人蔵、芦屋市立美術博物館提供

 昭和天皇が戦争終結を宣言した1945(昭和20)年8月15日以降も、国民は別の戦いを強いられた。軍の除隊者、植民地や居留地にいた民間人が合わせて600万人にのぼり国内人口が急増。ところが食料・物資不足は戦中から続いて深刻さを増すばかり。生活を守るための奮闘が始まった。

省線(現・JR)高架(左上)沿いに伸びる三宮自由市場。道路上も店舗が占拠していた=昭和21(1946)年2月18日付朝刊

元町界隈にトタン張りの料理店が立ち並んだ。パンつきの中華定食などが高額で売られていたという=昭和20(1945)年9月18日付朝刊