今や転職によるキャリアアップは当たり前。頼りになるのが転職サイトや転職エージェントですが、どう使いこなしていいか分からない人も多いはず。SNSで「転職のプロ」「転職のカリスマ」と呼ばれるmoto(本名・戸塚俊介)さん(37)に聞いたQ&Aから、ポイントを紹介します。
■まずは大手、次に特化型へ
-転職サイトやエージェントは、各社さまざまな強みをうたっています。
「まずは求人数の多い大手に登録しましょう。そこでいくつか求人に触れ、採用面接にも行ってみる。すると視野が広がり、無意識に自分が大切にしていたポイントに気づくし、狙いも絞られてきます」
「こだわりたいのは年収なのか、業種や職種、勤務エリア、または残業の少なさなのか。それが見えてくれば、特定の分野に特化したサイトやエージェントに登録しましょう」
■大手は「量」、中小は「濃さ」
-大手より求人数の少ない中小エージェントを使うメリットはありますか。
「大手の求人数が多いのは、企業側から求人情報を取ってくる営業マンがたくさんいるためです。だからキャリアアドバイザーは求職者の面談に専念できる。一方、中小ではアドバイザーが企業に営業もかけている。この人たちは濃い情報を持っているんです」
「『募集要項には書けないけど、こんな人がほしい』という企業の本音や社風、中途採用者の活躍ぶりも知っているので、求職者にマッチした提案ができる。だから決定率が高い」
■アドバイザーの質
-できるアドバイザーの見分け方は。
「まず、連絡や返信が遅い人は論外。話をちゃんと聞いてくれず、希望に沿わない提案を押し付けてくる人も駄目です。成果を焦り、強引に話を進めようとする人もいます。提案の善し悪しを見抜くためにも、複数の転職エージェントを併用しましょう」
◇
「転職のプロ」motoさんに聞いた「転職先の見つけ方」のQ&Aでは、転職サイトとエージェントの違いと活用法、大手、中小の使い分けのコツを教えてもらいました。
転職サービスの使い方<1>サイト、エージェント、いいとこどりの正攻法は 「転職のプロ」に聞く
転職先の見つけ方<2>こんなアドバイザーからは逃げろ 「転職のプロ」に聞く
戸塚俊介(とつか・しゅんすけ) 長野県佐久市生まれ。地元の短大を卒業し、新卒で地方ホームセンターへ入社。マイナビやリクルート、ベンチャー企業など7社に転職し、営業部長や事業責任者などを務める。転職情報を発信するウェブメディア『転職アンテナ』を運営し、転職支援サービスのHIRED株式会社で代表を務める。自身の転職経験を書いた著書「転職と副業のかけ算」(扶桑社)は10万部を超えるベストセラー。