人間の生命は、種々の作用を持つ物質(ホルモン)がうまく調和して全身の臓器に作用する内分泌代謝によって維持されている。内分泌代謝科専門医は、ホルモンをつくる内分泌臓器やホルモンが作用する対象臓器の異常による疾患を診断・治療に当たる。
視床下部・下垂体疾患や副腎疾患などの内分泌疾患と、糖尿病や肥満症を中心とする生活習慣病の診療を担う。重症の高血圧や痛風から、副腎や下垂体、甲状腺の腫瘍、低カリウムや高コレステロールなどの各種血症も対象とする。
日本内分泌学会は全国3809人(兵庫県164人)の内分泌代謝科専門医を公表している。兵庫県内では、32病院の内科や小児科などに70・8人(常勤換算)が在籍している。
=末尾に内分泌専門医在籍全32病院のランキング
最多となった神大付属の糖尿病・内分泌内科は高度な専門性が必要とされる先端巨大症や下垂体機能低下症、アジソン病などにも対応。下垂体疾患や副腎疾患の全国的な診療拠点の一つであり、甲状腺悪性腫瘍に対する放射性ヨード内用療法も扱う。