神戸大の研究者によるヒトデの調査が、淡路島の漁業者の協力により進められている。海底のヒトデは底引き網漁にとって「嫌われ者」だが、進化や多様性を考えるには重要な手掛かりを与えてくれる生き物だ。継続的に調査すれば、海の環境変化を表す指標になる可能性もあるといい、漁業者も期待を寄せる。(荻野俊太郎)
調査の拠点となっているのは、神戸大内海域環境教育研究センターの臨海実験所「マリンサイト」。淡路市岩屋の岩屋漁港近くにあり、海藻類の研究や海洋汚染物質のモニタリングなどをしているが、漁業者との接点はこれまであまりなかった。
同センターに昨年9月着任した小林格(いたる)特命助教(31)は、東京大大学院で系統分類学を学び、同大の三崎臨海実験所(神奈川県)に勤めながら、ヒトデを研究。2024年8月に、日本で51年ぶりにモミジヒトデ科の新種を発見した実績を持つ。
























