西播磨地域で出荷が最盛期を迎えたリンドウ=宍粟市千種町西河内
西播磨地域で出荷が最盛期を迎えたリンドウ=宍粟市千種町西河内

 お盆や彼岸の仏花として親しまれるリンドウの出荷作業が、西播磨地域で最盛期を迎えている。生産者が早朝から一本一本、手で摘み取り、姫路生花卸売市場(兵庫県姫路市御国野町深志野)へ出荷している。作業は10月ごろまで続く見込み。

 リンドウは本州や四国、九州の山地など国内に20種類ほど自生する多年性植物で、夏から秋にかけて開花する。根や根茎は古くから漢方薬として用いられる。

 西播磨地域をリンドウの産地にしようと、同市場の呼びかけで2022年から生産が始まった。栽培するのは、宍粟市(3戸)▽たつの市(1戸)▽赤穂市(同)▽上郡町(3戸)▽佐用町(2戸)-の計10戸。出荷量は毎年増え、今年の出荷量について県光都農林振興事務所などは、昨年の1・5倍となる7万4千本を見込んでいる。

 宍粟市千種町西河内の花農家、中田成計(あきかず)さん(62)の農地(広さ10アール)では7月下旬に収穫作業が始まった。高さ80センチほどに成長した品種「しなの2号」が青紫色のつぼみを膨らませ、真っすぐに背筋を伸ばす姿は気品を感じさせる。

 今夏は雨量が少ないが、水やりを徹底させるなどしたため順調に生育しているという。中田さんは「今年も色鮮やかな花を咲かせ、多くの人に喜んでもらえる」とほほ笑む。上郡町休治で生産に励む山本岳(がく)さん(43)も「西播磨の特産品として普及させたい」と話している。(西尾和高)