兵庫県歯科医師会と県警、第5管区海上保安本部は、神戸市中央区の県歯科医師会館で、南海トラフ地震などの大規模災害を想定した「身元確認合同研修会」を開いた。歯科医師や検視官ら約80人が参加し、遺体の歯の状況と生前のカルテを照合する手順を確認した。
歯は腐敗や損傷が激しい遺体にも残っている例が多く、治療痕や歯並びに個人の特徴が表れやすい。歯科情報による遺体の身元確認は1985年の日航機墜落事故をきっかけに注目された。東日本大震災では、延べ約2600人の歯科医師が計約8700人の遺体の歯科所見を取った。