2023年秋に明石市の林崎漁港周辺で打ち上げられたシークレット花火
2023年秋に明石市の林崎漁港周辺で打ち上げられたシークレット花火

 警備費の高騰が花火大会の運営を圧迫している。大会の運営者は費用捻出に知恵を絞るが、兵庫県内では祭りの警備費がこの5年間で1・7倍になるケースも。神戸市や加古川市では日程や場所を分散し、かつての形とは様変わりした。2001年に花火大会の見物客11人が雑踏事故で亡くなった明石市の明石歩道橋事故から21日で23年。安全な花火大会への模索は今も続く。(森 信弘)

有料席やクラファンで経費捻出

 伊丹市で8月に開かれる花火大会。約3500発を猪名川河川敷で打ち上げる予定で、今年は有料席の一般販売を始めた。実行委員会によると、23年は全体経費の約4割を占める警備費は約2千万円だったが、今回は300万円ほど増えるとみられる。有料席設置で得られる約200万円を充てるつもりだ。