登庁時に報道陣の取材に応じる斎藤元彦知事=30日午前、兵庫県庁
登庁時に報道陣の取材に応じる斎藤元彦知事=30日午前、兵庫県庁

 兵庫県の斎藤元彦知事らを文書で告発した元西播磨県民局長が死亡した一連の問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)は30日午前、斎藤知事のパワハラ疑惑などを調べるため、23日に引き続いて職員への証人尋問を始めた。知事本人には午後3~5時に尋問する。斎藤知事は登庁時、報道陣の取材に「朝から身が引き締まる思い。自分なりの言葉で精いっぱいお話しさせていただきたい」と話した。

 尋問は午前中に職員2人に非公開で、午後1時から幹部職員ら2人に公開で実施する。続いて職員の証言やアンケート結果などを基に斎藤知事を公開で尋問する。知事の尋問はインターネットで中継する。

 職員6人が出頭した23日の証人尋問では「パワハラがあった」と明言する証人はいなかったが、複数が「厳しい叱責(しっせき)を受けた」と証言。元県民局長の懲戒処分を巡っては、斎藤知事が人事当局に「公益通報調査の結果を待たずに処分できないか」と打診したとする証言があったという。

 斎藤知事はこれまで会見などで「厳しい指導はあったが業務上必要な範囲だった」とパワハラを否定していた。(金 慶順、岩崎昂志)