兵庫県議会の調査特別委員会(百条委員会)は23日、元西播磨県民局長が告発文書で指摘した疑惑などを県職員に尋ねたアンケートの中間報告を発表した。計6725件の回答のうち約7割に当たる4568件の内容を集計。斎藤元彦知事のパワハラに関して「ペンを放り投げられた」といった指摘のほか、「視察時は全身鏡と三面鏡を用意しないといけない」などという記述もあった。
アンケートは7月31日~8月14日、職員約9700人を対象に実施。回答は9割が無記名で、実名での記入は333件だった。知事のパワハラを目撃や経験をして知っていると答えたのは59件(1・3%)で、「人づてに聞いた」などの伝聞情報も含めると約4割が「見聞きした」と回答した。
自由記述欄には、知事のふるまいに対する職員の不満や苦言が並んだ。「机の配置が気に入らない、ペンのインクが出にくい。そんな些細なことでにらみ恫喝、叱責していた」「シャツにしわができるのが嫌だと言い、職員にカバンにしまわずに手で持ってこいと命じた」などが挙げられた。
また、メディア露出を重視する知事の叱責として「イベントや行事にマスコミが来ていないと怒ることは有名」「広報するものに自分の写真が入っていないと怒る」などの記入もあった。
さらに、伝聞情報を含めて回答者の約2割は、告発文が指摘した知事の贈答品の受け取りなどに関する疑惑にも言及。「旅費規定(1万6500円)を超える高級旅館に『知事が泊まりたい』とのことで宿泊した」といった知事の言動も記されていた。(前川茂之)