兵庫県知事選挙への立候補を表明した大沢芳清氏=7日午後、神戸市兵庫区(撮影・長嶺麻子)
兵庫県知事選挙への立候補を表明した大沢芳清氏=7日午後、神戸市兵庫区(撮影・長嶺麻子)

 次期兵庫県知事選を巡り、尼崎医療生協病院長で医師の大沢芳清氏(61)=西宮市=が7日、無所属で立候補する意向を表明した。共産党県委員会や兵庫労連などでつくる政治団体「憲法が輝く兵庫県政をつくる会」が擁立を決めた。同党が推薦する。

 斎藤元彦知事の任期満了は来年7月。県政は斎藤知事のパワハラ疑惑などを告発した文書問題で揺れており、同会は知事選が早まる可能性も考慮し、擁立を急いだという。

 大沢氏は大阪府岸和田市出身。兵庫医科大を卒業後、医師になり、整形外科医として同病院などで勤務。現在は同生協理事長や県民主医療機関連合会長を務めている。

 大沢氏は会見で「混乱している県政を正常化する」と強調。公益通報の窓口を外部に設け、ハラスメント研修や相談体制の充実に努め、「職員が自由に意見を言える職場をつくる」と訴えた。18歳までの医療費無償化も掲げた。

 知事選への立候補表明は大沢氏が初めて。前回選で斎藤知事を推薦した自民党は12日に辞職を申し入れることを決めており、新たな独自候補の擁立を模索している。(山岸洋介)