「兵庫で一番小さな町からの挑戦」を掲げる播磨町ふるさと納税のチラシ=同町役場
「兵庫で一番小さな町からの挑戦」を掲げる播磨町ふるさと納税のチラシ=同町役場

 2008年度に始まったふるさと納税制度で、県内で唯一返礼品を設けていなかった兵庫県播磨町が8月、返礼品を導入した。同制度は23年度、全国で寄付総額1・1兆円、利用者1千万人を突破した。自治体間の競争過熱が指摘され、返礼品の厳格化や仲介業者への規制が強まる中での参入。同町の担当者は「やっと他の市町と並んでアピールできる。地場産品の振興につなげたい」と力を込める。(児玉芙友)

 県内の23年度の納税額は、返礼品として家電製品を用意する加西市が最高で約59億9200万円(15万9800件)。神戸市、淡路市と続く=表。同年度は多くの自治体で過去最高額を更新した。

 一方、播磨町は同制度が始まった08年度以降「税はサービスを受ける居住地に納めることが筋。(寄付先が)物で左右される仕組みは賛成できない」などとし、返礼品を設けない姿勢を貫いてきた。