自らの不信任決議案が可決され、報道陣の囲み会見に応じる斎藤元彦知事=19日午後、神戸市中央区、県公館(撮影・長嶺麻子)
自らの不信任決議案が可決され、報道陣の囲み会見に応じる斎藤元彦知事=19日午後、神戸市中央区、県公館(撮影・長嶺麻子)

 兵庫県の元西播磨県民局長が作成した告発文書問題を受け、県議会は19日、斎藤元彦知事に対する不信任決議案を全会一致で可決した。斎藤知事は本会議後に報道陣の取材に応じ、「不信任決議は議会にとって大変重い選択。しっかりと受け止めなければいけない」と語った。10日以内に議会解散か失職の選択を迫られるが、「自分自身の思いや兵庫県にとって何が大事かしっかり考えたい」と述べるにとどめた。

 全86議員が不信任決議案に賛同したことを踏まえ、斎藤知事は自らの責任に言及。パワハラ疑惑などが浮上した一連の文書問題では「法的な面などで問題ないと考えているが、議会が全会一致で(不信任決議を)示された。私の結果責任は重く、しっかり負わなければいけない」と神妙な面持ちで語った。

 不信任決議を踏まえた今後の対応を問われると「決議案が可決されたばかりで、今すぐに申し上げることはできない」と述べた。「自分自身の心の中を問いながらしっかり考えて決断したい。しかるべき場所で、しかるべき話をさせていただく」とした。

 議決の様子を見届けた心境については、「就任から3年間、新型コロナウイルスや予算、条例などの対応で協力していただいた。それぞれの立場があるので反対されることもあったが、議員皆さん一人一人には感謝の気持ちしかない」と話した。