復興再開発事業が完了する新長田駅南地区=2022年1月撮影
復興再開発事業が完了する新長田駅南地区=2022年1月撮影

 阪神・淡路大震災の復興市街地再開発事業で、唯一続いていた新長田駅南地区(神戸市長田区)の事業が10月末で完了する。最後の1棟となっていた教育複合ビルの完成見通しが立ったためで、これにより、行政主導で進められた被災地の復興まちづくり事業は、震災発生から30年近くをへて全て終わることになった。(杉山雅崇)

 1995年1月17日の震災を受けた復興まちづくりは、被害の大きかった地区を中心に土地区画整理事業や再開発事業の手法で行われ、地震後2カ月という短期間で都市計画が決定された。神戸、芦屋、西宮、尼崎、淡路市の計20地区(住民による組合施行含む)で実施された区画整理は2011年に全て完了。一方、再開発は神戸、西宮、宝塚市の6地区で施行され、5地区で事業を終えていた。