湯桶(おけ)をラケット代わりにピンポン球を打ち合う、丹波篠山市発祥のユニークなスポーツ「桶ット卓球」の全国大会が今秋、5年半ぶりに催された。2020年に初の「世界大会」が市内で開催されるなど、盛り上がりを見せていたが、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行(パンデミック)などで停滞。今夏、テレビの全国放送で取り上げられたことをきっかけに、再び注目が集まった。市は25年度に、第2回世界大会も計画中。初心者も楽しめる「面白スポーツ」のブーム再燃となるか?(堀井正純)
■湯桶で「ポコン」「カポーン」とラリー
今大会は9月下旬、予選リーグを今田体育館(同市今田町今田新田)で、準決勝以降のトーナメントを近くにある「こんだ薬師温泉ぬくもりの郷(さと)」で開催。兵庫県内外から60組のペアが参加し、白熱した試合を繰り広げた。
桶ット卓球は、今田地区やこんだ薬師温泉の活性化を図ろうと同市職員が考案したご当地スポーツ。「温泉といえば卓球」との発想で、卓球台にネットの代わりに湯桶を並べ、湯桶でピンポン球を打ち合う。試合はいずれもダブルスで、卓球ルールを基本としつつ、「『アー・湯(ユー)・桶(OK)?』とのかけ声でサーブを打つ」「桶は必ず両手で持つ」などの独自ルールがある。