兵庫県歯科医師会と県警などが大規模災害を想定して行った身元確認の研修会=2023年12月、神戸市中央区
兵庫県歯科医師会と県警などが大規模災害を想定して行った身元確認の研修会=2023年12月、神戸市中央区

 「警察官であろうと、つらいものはつらい。自分の子どもと重ねてしまって、なかなか手が動かない同僚が何人もいました」

 当時、兵庫県警捜査3課の巡査部長だった風呂本忠幸さん(76)=神戸市北区=は取材中、そう言って言葉を詰まらせた。遺体安置所での仕事を振り返り、子どもの遺体について話し始めたときだった。