宇都宮市で2018年、当時生後7カ月の長男に暴行を加えて死亡させたとして、傷害致死罪に問われた父親(27)の裁判員裁判で、宇都宮地裁は10日、「検察側が主張する死因に相当の疑いが残る」として無罪を言い渡した。求刑は懲役8年だった。

 父親は18年3月31日夜~4月1日早朝、市内の当時の自宅かその周辺で、長男の頭に何らかの暴行を加え、びまん性脳損傷により死亡させたとして起訴された。

 検察側は公判で、傷害が生じた時間帯に一緒にいたのは父親だけだと指摘。弁護側はてんかん発作により死亡した可能性があり、父親は犯行に及んでいないと主張した。

 判決理由で児島光夫裁判長は、医師への証人尋問を踏まえ、死因がびまん性脳損傷で間違いないとはいえず「発作を起こし無呼吸などになった可能性は相応にある」と結論付けた。

 宇都宮地検の岡田和人次席検事は「判決内容を精査し、適切に対応したい」とコメントした。