自身が運営するユーチューブチャンネルが人気を集めている須磨寺の小池陽人寺務長(左)。宗派を超えて他の僧侶との対談動画も投稿している
自身が運営するユーチューブチャンネルが人気を集めている須磨寺の小池陽人寺務長(左)。宗派を超えて他の僧侶との対談動画も投稿している

 千年以上の歴史を持つ神戸市須磨区の古刹(こさつ)、須磨寺の小池陽人寺務長(37)が法話などを投稿している動画投稿サイト「ユーチューブ」のチャンネルが全国的な人気を集めている。登録者数は7万人を超え、チャンネル全体の総再生回数は計約1700万に到達。僧侶個人のチャンネルとしては異例の「バズり」だ。感想や感謝を記した手紙が各地から届く。「僧侶ユーチューバー」として活躍の場を広げる小池さんは「動画投稿は修行の一環。これからも仏様の教えを自分の言葉で届けたい」と意気込む。(杉山雅崇)

チャンネル登録7万人、再生1700万回

 ユーチューブでの法話投稿を始めたのは2017年6月。30歳のときだ。背景には、若い僧侶として「仏教離れ」への憂慮があった。「子どものころから、仏教と若者の距離が遠くなっていると感じていた。何か新しいことを始めて教えを広められないか」との思いで、インターネットの利用を思い付いた。これなら、若い人も見てくれるはず。動画制作に詳しい知人の協力を得て投稿を始めた。