「落選確実」の報を受け、支援者らの前に姿を見せた稲村和美氏=17日午後、神戸市中央区
「落選確実」の報を受け、支援者らの前に姿を見せた稲村和美氏=17日午後、神戸市中央区

 17日投開票の兵庫県知事選に立候補して落選した稲村和美氏の後援会が22日、選挙期間中にX(旧ツイッター)の公式アカウントが2回凍結された要因として、不特定多数の人物が虚偽の通報を行った疑いがあるとして、容疑者不詳で偽計業務妨害などの告訴状を兵庫県警に提出した。

 会見した後援会「ともにつくる兵庫みらいの会」共同世話人の津久井進弁護士によると、同会は稲村氏を応援するXアカウントを5日に開設したが6日に凍結され、解除まで約10日かかった。12日に作った二つ目のアカウントも約1時間で凍結されたという。この影響で、発信を不当に妨害されたとしている。

 X公式サイトは、攻撃的な投稿などルール違反の報告があった場合に凍結することがあるとしている。告訴状や津久井弁護士によると、同会がXで違反行為をしているという虚偽の通報が一斉に行われた疑いがあるとしている。

 同会はまた、選挙期間中に稲村氏に関し、Xで「外国人参政権を進めている」「尼崎市長時代に退職金を大幅に増額させた」などのデマを何者かが流したとして公選法違反容疑でも告発状を出した。

 津久井弁護士は「選挙結果に異を唱えるものではない。民主主義が正しく機能するため、社会で議論されることを期待して告訴した」とした。