阪神・淡路大震災で注目された心のケアについて考える国際シンポジウム「こころのケアの30年 自然災害から子どものトラウマまで」(神戸新聞社後援)が27日、神戸市中央区の神戸国際会議場で開かれた。全国初の拠点施設「兵庫県こころのケアセンター」の開設20年を記念して企画。国内外の被災地で活動してきた加藤寛センター長は、大切なのは生活やコミュニティーの再建、健康維持など「被災者の回復力を高める支援」と強調した。(中島摩子)
同センターは心のケアの研究や診療、人材育成に取り組む。兵庫県が2004年に設置し、公益財団法人「ひょうご震災記念21世紀研究機構」に運営を委託。震災5カ月後に発足し、仮設住宅などで被災者のケアに努めた「兵庫県精神保健協会・こころのケアセンター」の流れをくみ、初代センター長は精神科医の故・中井久夫さんが務めた。