破壊されたオデッサの建物(船越真人さん提供)
破壊されたオデッサの建物(船越真人さん提供)

 11月の米大統領選でトランプ氏が返り咲きを決め、世界中がその言動を注視する。中でも、ロシアの侵攻が長引くウクライナ国民の関心は高い。現地で生まれ育ち、負傷兵や戦災者の支援に携わる日本人宣教師の船越勇貴さん(24)は選挙結果を踏まえ、両親の故郷・加古川などを拠点に関西各地で報告会を開催。「トランプ氏は政治的にリスクが高い。それでも戦争を終わらせるとの言葉に期待する市民は多い」と、複雑な心境を代弁する。(津谷治英)

「停戦後再び侵略」に不安も

 26年前、加古川からウクライナに赴任したキリスト教宣教師の船越真人さん(53)、美貴さん(55)夫妻の長男で、2000年に南部の港町オデッサで生まれた。現地の女性と結婚し、今は両親と一緒に教会を運営。戦火で家族や家を失った人のケアに当たる。