世界文化遺産・国宝姫路城(姫路市本町)で26日、文化財防火デーにちなんだ消防訓練が行われた。同市消防局や姫路署など各関係機関から約130人が参加し、大天守への放水や避難誘導で連携を再確認した。
文化財防火デーは、1949年1月26日に奈良県斑鳩町の法隆寺金堂にある壁画が火災で損傷したのを受け、55年に定められた。
昨年は能登半島地震の影響で中止となったため、2年ぶりの開催。訓練は大天守3階から出火し、複数のけが人が建物内に取り残された想定で実施した。
救助隊員たちは城内に入り、取り残された重傷者2人をたんかで運び出した。続いて消防隊員たちが、大天守内や広場に備え付けられたホースを構え、号令とともに一斉放水した。
市消防局の改発久樹局長は「美しい城を守り、来城者の安全を確保するのがわれわれの使命」と訓示した。(成 将希)