雲間からのぞく朝日を背に立つ姫路城=27日朝、姫路市名古山町から
雲間からのぞく朝日を背に立つ姫路城=27日朝、姫路市名古山町から

 国宝姫路城(兵庫県姫路市本町)で27日朝、1年に数回しか見られない、大天守越しに太陽が昇る光景が出現した。城の西約1・5キロにある名古山(同市名古山町)からの眺望。刻一刻と表情を変える壮大なシーンに、多くの写真愛好家が撮影を楽しんでいた。

 名古山から東の眺めは、市が認定した「姫路城十景」の一つ。冬と秋の数日間、城の真後ろを太陽が昇るため、晴天時には美しい朝焼けが期待できる撮影ポイントとして知られる。

 27日の姫路市の日の出は午前6時半過ぎ。東の空が徐々に明るくなると、太陽は厚い雲間から顔を出し、大天守と重なり合うように上昇した。

 約10年前から撮影に訪れる男性(80)=同市=は「晴れて明るすぎるより、曇り気味だったので写真に色味が出た。面白い絵を撮れた」と手応えを感じていた。(辰巳直之)