斎藤元彦兵庫県知事らへの告発文書を調べる県議会調査特別委員会（百条委員会）の報告書が本会議で了承された５日、斎藤知事が報道陣の取材に応じ、「しっかり受け止めて改めるべきところは改めることが大事」と述べた。一方、「報告書は一つの見解」とし、公益通報者保護法違反の可能性が高いとされたことについては「逆に言えば適法の可能性もある」と話し、「県の対応は適切だった」とする従来の主張を維持した。
報告書は、斎藤知事が昨年３月の記者会見で「うそ八百」「事実無根」と主張した告発文書の七つの疑惑のうち、パワハラ疑惑を含む５項目で「一定の事実が確認された」とし、県の対応が「公益通報者保護法に違反する可能性が高い」などとした。５日午前の本会議で、賛成多数で了承された。
本会議終了後の取材に斎藤知事は、「指摘を踏まえ、風通しのよい職場づくりや物品受領の明確なルールづくりなど、しっかり改めるところは改める」とする一方で「報告書は一つの見解」と繰り返した。死亡した元西播磨県民局長が作成した告発文書について「誹謗中傷性が高い文書で、県の対応が適切だったとの認識は変わらない」と強調した。昨年１１月の知事選で再選したことを念頭に「１１１万票の県民の負託を受けた。２期目の政策を前に進めることが私の責任」と話した。
