兵庫県議会の百条委員会で宣誓する斎藤元彦知事=2024年8月、兵庫県庁(代表撮影)
兵庫県議会の百条委員会で宣誓する斎藤元彦知事=2024年8月、兵庫県庁(代表撮影)

 連日連夜、兵庫県政のニュースがこれほど注目されたことがあっただろうか。

 発端は知事の斎藤元彦の一言だった。「業務時間中にうそ八百を含め、文書を作って流す行為は公務員として失格です」

 昨年3月27日。恒例の春の人事異動がトピックとなるはずだった知事会見の直前、退職を4日後に控えた元西播磨県民局長の解任と「退職取り消し」という異例の処分が発表された。

 記者からの質問に対し、斎藤は元県民局長が「ある文書」を作成した可能性が高いため、と言及した。文書には斎藤の部下に対するパワハラや、プロ野球の阪神とオリックスの優勝パレードを巡る補助金のキックバックなど、7項目の疑惑が記されていた。