兵庫県議会の第2会派「維新の会」を退団した増山誠県議ら3人が立ち上げた新会派「躍動の会」について、斎藤元彦知事は11日の定例会見で同会との連携を問われ、「今のところ具体的には考えていない」と否定した。一方で、斎藤知事は「各会派が政策で共感、賛成していただけることが大切。それを応援してもらえる意義は大きい」と期待も口にした。
躍動の会は増山氏と白井孝明県議、岸口実県議が10日に結成届を提出。同日のインターネット番組で増山氏は「斎藤知事が掲げる改革に共感している」と話し、2年後に予定される県議選で各選挙区に候補者を擁立する方針を示した。
3人は昨年秋の知事選期間中、非公開情報や真偽不明の情報を政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏に提供した問題で「兵庫維新の会」から除名や離党勧告の処分を受けた。斎藤知事は会見で、立花氏に情報提供をした3人の行動に対する考えも問われたが「議員がそれぞれの考えに基づいてされたこと」と直接のコメントを避けた。
告発文書問題を巡っては、斎藤知事は5日の定例会見で、文書を作成した元県民局長の公用パソコンにあったとされる私的情報を「倫理上極めて不適切な文書」として内容に自ら言及した。11日の会見では「(発言に)特段問題があるとは思っていない」と述べた。