前総務部長への懲戒処分について発表し、謝罪する兵庫県の波多野武志職員局長(中央)ら=27日午後、神戸市中央区(撮影・小林良多)
前総務部長への懲戒処分について発表し、謝罪する兵庫県の波多野武志職員局長(中央)ら=27日午後、神戸市中央区(撮影・小林良多)

 兵庫県の斎藤元彦知事らに対する告発文書問題で、文書を作成した元西播磨県民局長(故人)の私的情報を前総務部長が漏らしたとされる疑惑で、県は27日、前総務部長の懲戒処分を発表した。故意の秘密漏えいがあったと判断し、停職3カ月とした。

 前総務部長の疑惑は、昨年7月に週刊文春が報道。県幹部らが元県民局長を事情聴取した際に押収した公用パソコンの中に、元県民局長の私的情報が記録されており、その情報を前総務部長が県議らに見せて回っていると報じた。報道を受け、県は昨年10月に第三者調査委員会を立ち上げた。

 第三者委は報告書で、私的情報は個人情報であり、地方公務員法で保護されるべき秘密に該当すると評価。前総務部長が昨年4月、県議3人に秘密を漏えいしたと認定した。

 県はこの結果を踏まえ、前総務部長の懲戒処分を検討。県の懲戒処分指針では、職員による故意の秘密漏えいは免職か停職とされている。

 前総務部長は昨年8月に総務部付に異動している。