能登半島地震の被災地で、片付け作業を行う災害ボランティア。事前登録制度で自治体との連携が強まるか注目される=2024年4月、石川県珠洲市
能登半島地震の被災地で、片付け作業を行う災害ボランティア。事前登録制度で自治体との連携が強まるか注目される=2024年4月、石川県珠洲市

 政府は7月1日から、災害時に被災者支援を行うボランティア団体の事前登録制度を始める。登録には内閣府の審査が必要で、都道府県が業務への「協力命令」を出せるようになる。団体の情報はデータベース化され、被災地でのスムーズな連携を目指すが、行政の管理が強まる側面もある。ボランティア元年と呼ばれた阪神・淡路大震災から30年。災害ボランティアを巡る仕組みが大きく変わる。(上田勇紀、杉山雅崇)

 事前登録制度を柱とする改正災害対策基本法が5月末に成立し、7月1日から施行される。

 過去の災害では、被災地に多くのボランティア団体が駆けつけるが、被災自治体が団体についての情報を持たないため、連携に時間がかかるケースがあった。