1946年3月に神戸タワーから撮影された戦後の新開地周辺。左上に「キャンプ・カーバー」が確認できる(米国国立公文書館所蔵)
1946年3月に神戸タワーから撮影された戦後の新開地周辺。左上に「キャンプ・カーバー」が確認できる(米国国立公文書館所蔵)

 第2次世界大戦後、連合国軍総司令部(GHQ)は神戸・阪神間に進駐し、西日本最大級の兵たん拠点「神戸基地(Kobe Base)」を置いた。港湾施設は接収され、焼け残った旧居留地の近代建築は司令部になった。市街地に広大な米軍キャンプができ、土地の返還まで10年以上かかった。専門家は「(占領地は)戦後復興から取り残された」と指摘している。