神戸新聞読者の交流会「正平調ファンのつどい」が1日、洲本市文化体育館であった。本紙朝刊1面コラム「正平調」を長く担当した林芳樹・元特別編集委員兼論説顧問=南あわじ市(旧南淡町)出身=が、ゲストとして登壇。187人の参加者を前に、執筆の舞台裏などを語った。
正平調は1934(昭和9)年に始まり、林さんは2004(平成16)年から通算16年間担当。執筆は2千本近くに上る。会場では「淡路鉄道」などを取り上げたコラムが配られ、勝沼直子・論説委員長が問いかける形で進行した。
執筆について、林さんは「準備が8割。選挙や祭りなどの予定をカレンダーに書くことが第一の作業」と説明。普段から印象的な映画のセリフなどをメモし、「ネタ」を用意していたと明かした。また、「耳で聞いて分かる昔ながらの言葉を使う」ことを意識していたと話した。
16年間書き続けた原動力を問われると、「読者」と即答。「叱られることもあるが、読者からの手紙やメールが足を前に動かす」として、「記者を支えてくれるのが読者で、読者を支えるのが記事」だと語りかけていた。(古田真央子)
























