シャーレを掲げ、優勝を喜ぶ神戸の選手たち=25日午後、神戸市兵庫区、ノエビアスタジアム神戸(撮影・風斗雅博)
シャーレを掲げ、優勝を喜ぶ神戸の選手たち=25日午後、神戸市兵庫区、ノエビアスタジアム神戸(撮影・風斗雅博)

 サッカーの明治安田Jリーグ1部(J1)第33節最終日は25日、神戸市兵庫区のノエビアスタジアム神戸などで7試合が行われ、ヴィッセル神戸が2-1で名古屋グランパスに競り勝ち、初優勝を決めた。神戸は最終節を残し、20勝8分け5敗の勝ち点68。2位の横浜F・マリノスとの勝ち点差を4に広げ、クラブ発足29年目に悲願を達成した。

 神戸は前半12分、MF井出遥也の右足シュートで先制すると、2分後にFW武藤嘉紀が左クロスに右足を合わせて追加点。前半のうちに1点を返され、後半も攻め込まれる時間が長かったが、満員の2万7千人超を背に走り続け、リードを守り抜いた。

 1995年、クラブ創設後の初練習の予定日に阪神・淡路大震災が発生。被災地のクラブとして歩み始め、翌年にJリーグ昇格を決めた。2度の2部降格を経験するなどJ1では低調な成績を重ねたが、昨季途中に3度目の就任となったOBの吉田孝行監督(川西市出身)がチームを立て直し、30周年のJリーグを制した。

 神戸の主要タイトル獲得は、2020年元日決勝の第99回天皇杯全日本選手権以来。(有島弘記)