サッカーのスペイン1部リーグ・バルセロナとの親善試合(27日・ノエビアスタジアム神戸)を前に、J1神戸の三木谷浩史会長が26日夜、囲み取材に応じた。バルセロナによる突然の中止発表で開催が危ぶまれながらも予定通りの実施にこぎ着け、「なかなか難しいと思ったけど何とかなりましたね。ミッション・インポッシブルっていう感じでしたけど」と、有名映画に例えてほほ笑んだ。
同日のメディア向け公開練習後に対応。和やかな雰囲気で始まり、「全国の多くの子どもたちがすごく楽しみにしていると思ったので、何とか開催できてうれしい」と息をついた。
24日早朝、スマートフォンを見てバルセロナの中止発表を知り「何だこりゃ」と驚いた。すぐにバルセロナ会長の右腕と話をするなど各方面と協議し「今までで一番大変だった」と振り返った。
バルセロナが中止の理由とした「プロモーターによる重大な契約違反」については「ちょっと法的な話があると思うので、後日、弁護士から説明してもらった方がいい」と詳しい言及を避けた。その上で「ファクト(事実)としては(試合代金を)着金していなかったということなので、その問題を解決して、もう本当にいろんな人が協力して何とかなりました」と、楽天グループが肩代わりした旨を示唆した。
バルセロナの日本入りが当初からずれ込んだが、航空各社の人脈も駆使して「何とか飛べるように」と調整に苦心。選手たちが飛行機に乗るまでは心配が募ったといい、搭乗が確認できた時点で安心したという。
ノエスタではバルセロナのジョアン・ラポルタ会長とも再会して言葉を交わし「久しぶりだねえ。来てくれてありがとう」と伝えたという。最後に報道陣に向け、「皆さんも楽しんでください。良かったです。ほんとに良かった良かった! ほんとにそれだけです」と笑顔で締めくくった。(井川朋宏)