強い寒気の影響で16日、兵庫県の但馬各地で今季最低気温を記録し、雪が断続的に降り続いた。豊岡市街地でも20センチ積もり、山間部では100センチ以上の地域も。北部を中心に一時、約7300軒で停電が発生し、鉄道にも影響が出た。(まとめ・阿部江利)
気象庁などによると、同日朝の最低気温は和田山が氷点下3・1度。積雪は同日午後5時時点で、豊岡は20センチ、香住21センチだった。香美町村岡区柤岡では101センチ(午後5時)、神鍋高原の県道沿いでも91センチ(午前8時)の積雪があった。
雪の影響で同日早朝から午後、相次いで停電が発生。関西電力送配電によると、積雪によって電気設備に影響が出たことなどが要因とみられるという。午後4時時点で、豊岡市で約1500軒、香美町で約3400軒、新温泉町で約2400軒、養父市で約40軒が停電した。
新温泉町は午前8時半、災害警戒本部を同町役場に設置。温泉地域を中心に倒木による停電が相次いだため、情報収集や撤去作業に追われた。道路が寸断されて孤立する集落もあったことから、午後5時には帰宅困難者の避難所を町民センター(同町湯)に開いた。
JR山陰線は大雪の影響で同日正午ごろから浜坂-東浜(鳥取県)間で、列車の立ち往生により終日運転を見合わせたほか、浜坂-鳥取間などで上下27本が運休や部分運休。京都丹後鉄道は同日午前、雪による倒木で、豊岡発の快速など13本が運休や部分運休した。
朝来市の竹田城跡を望む立雲峡までの市道は、積雪のため同日朝から車両通行止めにした。
神戸地方気象台によると、寒気は19日までで、20日以降は平年並みの気温に戻るという。
