但馬

  • 印刷
ファスナーテープの色見本=カバンツクリエーション0203
拡大
ファスナーテープの色見本=カバンツクリエーション0203
コーヒー豆の入っていた麻袋から使用する部分を切り出す中野嘉容さん=カバンツクリエーション0203
拡大
コーヒー豆の入っていた麻袋から使用する部分を切り出す中野嘉容さん=カバンツクリエーション0203
使用する各パーツ=カバンツクリエーション0203
拡大
使用する各パーツ=カバンツクリエーション0203
布端を処理と補強のために「パイピング」を施す=カバンツクリエーション0203
拡大
布端を処理と補強のために「パイピング」を施す=カバンツクリエーション0203
完成した“無二無三”のマイバッグ=カバンツクリエーション0203
拡大
完成した“無二無三”のマイバッグ=カバンツクリエーション0203

 「かばんのまち豊岡」で、私だけのかばんを作ってほしい-。兵庫県豊岡市に着任した時からの念願だったオーダーメードのかばんに挑戦しようと、宵田商店街(愛称・カバンストリート)近くのかばん工房「カバンツクリエーション0203」(同市中央町)を訪れた。(石川 翠)

 革のショルダーバッグやナイロン生地のリュック、小物などが並ぶ小さなお店に入ると、かばん職人の中野嘉容(よしたか)さん(52)が笑顔で迎えてくれた。

 中野さんはこれまで、全盲の男性のために、体に固定され、白杖を持っているときも両手がふさがらない「ホルスター型」のかばんを製作したり、コーヒー店主の依頼でコーヒー豆を入れる麻袋を活用したトートバッグを作ったり。お客さんのニーズに応じたかばんを提供してきた。

 年齢は33歳。取材時に常に持って歩く小物入れに使いたい。まずは打ち合わせからと、自分の持ち物をざらざらっと机の上に出してみた。スマートフォン2台と手帳、ICレコーダー、名刺入れ、小銭入れ、ペン3本、イヤホン-。「これがぴったり収まる、小さくて軽くてかわいいかばんを」と注文。希望の形と色を伝えた。

 人生初のオーダーメードかばん。張り切って臨んだが、中野さんは「もっとぼんやりしたイメージのまま来られるお客さんも多いです。ゆっくり話をしながら決めていくのも楽しいですよ」と、にこやかだ。

 価格は大きさや形に加え、生地が店にあるか取り寄せるかなどによって異なるという。1万円以内でお願いします-と伝えた。

 「とりあえずサンプルを作ってみましょうか」。さっと立ち上がり、奥の作業スペースへと向かった。

    ◆

 持ち物が入る最小のサイズを測り、展開図をさらさらっとノートに描き終わると、おもむろに布をジョキジョキと裁断し、すぐにミシンへ。ダダダダッと縫い上げると、立体の入れ物が組み上がった。

 「舟形」と「スクエア」の2種類の形を作ってくれ、持ち物を入れてみて見事ぴったりと収まったスクエアに決めた。

 形はすぐに決まったが、パーツ選びには1時間ほどかかった。当初は紺色に決めていた生地も、サンプルで出来上がった白色がどうしてもかわいく見え、いきなり計画変更。外ポケットもファスナーもショルダーのひもも考え直しだ。

 ファスナーは市内の専門卸業者に注文。「パーツ専門店だけではなく、ミシンのメンテナンスなどを頼める業者もある」という。さすがかばんのまちだ。

    ◆

 数週間後、店を再び訪れると、全てのパーツがそろっていて、目の前でミシンがけしてくれた。のっぺり見えた生地にステッチが入ると、とたんに“表情”が出てくる。ファスナーやひも、マチも縫い合わせ、布の端の処理を全て終えた。

 中野さんが「この瞬間が一番ドキドキして楽しい」と言いながら、立体になった生地を裏から表に返した。ころんと小さくてかわいいかばんが現れた。さっそく中身を入れて、肩から斜め掛けしてみると、外ポケットに縫い付けてもらったコーヒー豆の麻袋がアクセントになっていて、テンションが上がる。

 店名の「0203」は、「無二無三」から付けている。他に代わるものはないという意味だが、話をしながら作り上げてもらう過程も含めて特別なオーダーメード体験になった。

 カバンツクリエーション0203TEL0796・34・6623

但馬
但馬の最新
もっと見る
 

天気(7月31日)

  • 34℃
  • ---℃
  • 20%

  • 33℃
  • ---℃
  • 20%

  • 35℃
  • ---℃
  • 20%

  • 36℃
  • ---℃
  • 30%

お知らせ