城崎マリンワールド（兵庫県豊岡市瀬戸）で、雄のトド「シュンタ」が来園者に水しぶきをかける夏休み企画「水花火タイム」が開催されている。前足を使った大技を夕方限定で披露し、一服の涼を提供する。３０日まで。

　同園では毎年、夏の人気アトラクションとして「トドのびしょ濡（ぬ）れツアー」などを行っているが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い中止に。代わりに、午後４時ごろの給餌の時間を活用してゲリラ的に行うこととした。

　７月末には、同園のスタッフがイベントのＰＲを兼ね、写真共有アプリ「インスタグラム」で生配信を実施した。

　ゆったりとした泳ぎや、口を開けたり、舌を出したりする愛らしいしぐさを全国のファンに届けた後、シュンタは水面から顔を出して直立。飼育員が手をたたく合図に合わせ、両前足で水面の水を巻き上げる大技「水花火」をさく裂させた。大量の水しぶきは高さ２メートル超の水槽を越え、浴びた観客は「冷た～い！」と声を上げていた。

　担当飼育員の安本春菜さん（２５）は「夏の暑さに負けないよう、元気いっぱいのシュンタと力を合わせ、来園者に『ひんやり』を届けたい」と話している。

　開園時間は午前９時半～午後５時。２９日までは入園前に予約が必要となる。同園ＴＥＬ０７９６・２８・２３００

（末吉佳希）