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「静思堂シアター」と命名された芸術文化観光専門職大学の劇場=豊岡市山王町
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「静思堂シアター」と命名された芸術文化観光専門職大学の劇場=豊岡市山王町
会見する平田オリザ氏=豊岡市山王町
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会見する平田オリザ氏=豊岡市山王町

 芸術文化観光専門職大学(兵庫県豊岡市山王町)の平田オリザ学長はこのほど、同大学実習棟にある劇場の名称について、同市出石町出身の政治家斎藤隆夫(1870~1949年)の記念館「静思堂」にちなんで、「静思堂シアター」と命名したと発表した。軍部が台頭した時代に軍や軍事政策を批判する演説をし、戦後の第1次吉田茂内閣で国務大臣を務めた斎藤の反骨精神を広く伝え、学生らにも思いをはせてほしいという。(阿部江利)

 斎藤は衆院議員だった1936年、二・二六事件後の国会で軍部の政治介入を批判する粛軍演説をした。40年には日中戦争の拡大を「反軍演説」で糾弾。衆院の猛反発を受け議員除名に追い込まれたが、42年の総選挙で選挙妨害を受けながら衆院議員に返り咲いた。戦後には公職追放を免れ、46年に初入閣した。

 「静思堂」(同市出石町中村)は、斎藤の精神を後世に伝えようと83年に完成。「静思」は、斎藤を評した言葉で、あらゆる局面を冷静に見つめるという意味の「大観静思」から付けられた。評論家の故草柳大蔵さんが命名した。

 同大学では、命名に先立ち、地元の「斎藤隆夫顕彰会」に打診し、快諾されたという。命名の狙いについて、平田学長は「観光もアートも平和があって実現するもの」と説明。また、「全体が何か大きな流れにある中では、人間は流れに巻き込まれやすい。アートはその時に警鐘を鳴らし、異議を唱えるのが役割で、その精神を持ってほしい」と説明した。

 斎藤について平田氏は「リアリストでまっとうな保守政治家」とし、多くの人が科学的判断ができなくなった中、軍国主義が日本の利益にならないという科学的にまっとうなことを言ったと評価。大学での学びやアートに大事な精神だとし、学生には「精神を受け継いでもらいたい」と期待する。また、地域の文化施策の中核を成す施設としての役割に触れ、「地域の人が芸術に触れ、自分の人生を振り返る場という意味も込めた」と話した。

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